冬の空にはどんな特徴があるのでしょうか?
実は、「春・夏・秋・冬」の空はすべて違うことが分かっています。
中でも冬は空気が澄んでいるので、空もよりキレイに見えることでしょう。
では、ページを読み進めて「冬の空の特徴」とその理由について知っていきましょう。
冬の空の特徴って何かある?
冬の空の特徴として、空が澄み渡っていて、空模様や星が見やすいという特徴があります。
例えば、冬を実感させるもののひとつに富士山があります。
東京都内は夏の間は雲におおわれて、富士山を目にすることができないのですが、冬になると雪をかぶった富士山がよく見えることになります。
また空の色は、山に近い所、海に近い所など場所によっても異なりますが、冬は空の色はとても濃く、青いのです。
これは冬の空が澄み渡っていることが関係しており、季節が違うと空気の澄み方によっても差が出ると思われます。
これは湿度も関係するといわれ、夏や春に比べると秋や冬は湿度が低く、乾燥しやすい傾向にあります。
さらに、東京都内と九州地方でも冬の空模様はちがいます。
東京都内の冬は、空の色が薄く、寂しい印象を受けますが、東京都内は冬の間はカラカラになって湿度が低く、逆に九州地方は積雪が多く湿度も高いので、そういった点のも関係しているのでしょう。
また東京都内は冬でも星の数が少なく、物寂しいですが、九州地方は毎日のように冬に満天の星を仰いでいるので夜でも幻想的に思えるでしょう。
また、秋の季節から冬の季節にかけて雲が出る日もあります。
冬の雲はいろいろな形で、細く長い筋雲や、うろこ雲などもよく発生しています。
冬の空の夕焼け模様も見事で、オレンジや赤など、季節によって少しずつ色も違うのです。
冬の空模様を日常的に観察していると、青い空に出る夕焼けはとてもきれいだと感じることでしょう。
冬の綺麗な空模様に関しては、下記のページを少し覗いて参考にしてみましょう。


冬の空は寒いけど空気が澄んでいる理由には2つの大きな要因があった!
「西高東低の気圧配置が冬の空に関係している」
大陸からの風が日本海の水蒸気を蓄積して山脈に衝突して、日本海側に激しい雨や大雪を降らし、山々を越えた風は水蒸気が減少してカサカサ乾燥します。
梅雨であれば70%を超える湿度は、冬の季節になると一桁になることもあります。
そして、水蒸気が空気中のチリやホコリとくっついて水滴になると、光を反射(光の散乱)して遠くまで見られなくなります。
つまりは、冬は湿度が低く空気が乾燥していることで、水滴ができにくいので空を澄んでいるようによく見通せるということになります。
「日本海側で降らせた大雨や大雪は空気中のチリやほこりを洗い落とす。」
台風が過ぎた翌日に空気が澄むのも共通した理由です。
深夜のうちには車の行き来も減少して、日中の間に舞い上がったチリや埃(ホコリ)が、地表(地面)に沈殿していき、社会が動き出さない朝方がホコリが出ず、より空気が住んでいて見通しが良い傾向にあります。
ちなみに、とりわけ空気が汚くなるのは午後~夕方ですが、この時間帯は人や車の通りが活発ですから、そこだけでも大気中にはチリや埃(ホコリ)、排気ガスなどが舞い上がります。
「寒い日(秋冬の季節)」は全国各地の場合、冬の季節は寒気団に包み込まれている傾向が強く、この時、気流の乱れの少ないです。
また、よく乾燥しており、空気の密度が一定で、星影像の揺らぎが僅かになります。
同時に、天球面も揺らぎがほんの少しで、秋冬の季節は温度が低いので、空中の水蒸気は凝固した(固まった)微細な氷となり見えなくなり、曖昧に広がった薄い靄(もや)のヴェールでなくなるので、空が鮮明になるのです。
星だけが、よく見えるというだけでなく、星の背景の天球面も、揺らぎがほとんどなく、鮮明に冴え冴えを見えるというのも大きな理由です。
とても薄い靄(もや)でもかかっていれば、天球面が、多少不鮮明になります。
「冬の空」と「秋の空」の特徴に違いってあるの?
冬は空気が澄んで景色もハッキリと鮮明に空模様が見えるようになります。
高い所から見ると、遠くの景色もよく見えるのは冬の季節は空気が澄んでいるからなのです。
東京都内のエリアでは丘の上にあるような高台に登ると、東京タワーや東京スカイツリー、新宿の副都心などがよく見えます。
また城山に登ると、遠くの横浜の街並みまで景色がよく見えます。
これは冬の季節の間だけにしか見ることができません。
それだけ冬の季節は空気が澄んでいるということで、これは冬の季節の湿度が低いことも関係しています。
一方はで秋の季節は冬に比べると湿度が高いこともあり、冬の季節ほど空が澄んでいません。
しかし、秋の景色は趣があり、紅葉が進み、桜の葉が真っ赤に染まっています。
ドウダンも見事に赤くなるのですが、桜の赤さとはまたちょっとばかり異質なものです。
標高の高い所は、寒さも際立つため紅葉の仕方も異なります。
ドウダンであっても赤からちょっとだけオレンジっぽく色づきます。
リンゴの色も平地と山沿いのところでは赤さも異なります。
寒さが強い分、赤さも変わってくるのです。
もちろん冬の季節と同様で、住む地域によっては自宅から富士山も見えることもあり、それだけでなく雪の境目までよく見えるのです。
秋空も冬空に負けないくらい、空の青さもあり、とてもきれいです。
やはり空気が澄んでいるので遠くや高い所までよく見えることでしょう。
秋の季節特有の紅葉に関して、もっと詳しく知りたい人は、下記のページを少し覗いて参考にしてみましょう。



「冬の空」と「夏の空」の特徴に違いってあるの?
夏の空と言うと、コバルトブルーであの青さが暑さを連想します。
入道雲のむくむくが、どんどん夏を身近なものにしてくれることでしょう。
その一方で、冬の空はウォ-ターブルーで薄い水色が冬を連想させ、雲がまるっきし見当たらないのが、なお一層寒さを実感させます。
この空模様は水蒸気(湿度)とか高度の違いとか色々な要因が混ざり合っていますが、夏といえばやはり、空と入道雲というイメージですね。
これは空の高さに関係なく、夏の印象かもしれませんね。
木陰の涼しさが鑑賞できるのが夏の季節ですが、日本独特の蒸し暑さも感じられます。
日本ではありませんが、東南アジアなど赤道直下の国においては、気温は暑いけれども貿易風という心地よい風が日常的に吹いてくれるため、日本ほどムシムシしたような暑さを感じないのが魅力です。
例えば、夏ももちろん飛行機雲は現れますが、雲におおわれて、あまりはっきり視認することはないですね。
そいう現象もあって冬の空はきれいと感じる人が多いのではないでしょうか。
空の青さとそれに関連する思い出など、いろいろあります。
その時々にきれいで美しいと感じたりしたことも多いのです。
朝日に輝く樹氷だったり、空と一つになって記憶されていることもいっぱいあります。
夏の山で、お天道様が高く日差しが強く感じられたりなどそのときは、ほとんど実感がなくても、
空気が澄んでいたから空が高く感じられたと考えることもあるでしょう。
空模様の記憶というのは心理学的にも残る傾向にあり、きれいな色というのは誰の心にも良い記憶として残るのです。
だから、画家の人はそれを絵で表し、見る人の心に感動を与えるのです。
美術館の人気が高いのは、色艶の神秘さに人が胸を揺さぶられるからなのでしょう。
そして、空の色にもさまざまます。
薄い色、濃い色、夕焼けの色など山や海などをバックに楽しんでみることが大切です。
自然の変化に心を和ませて明日への活力をつけて行くことも大事です
春夏の季節空が低く秋冬の季節空が高く見える理由ってなぜ?
秋冬の時期は少しだけ、春夏に比べると空が高く見えてきますよね。
その理由(原因)、何故かご存じですか?
「天高く馬肥ゆる秋」ということわざでもあるように秋冬の空は高く見えるものなのです。
秋空が高く少しだけ見える理由(要因)はズバリ、“乾燥することで湿度が低くなり空気の透明度”が高いから。
そして、その秋冬の空模様の透明度を左右するのが“高気圧の出身地”です。
例えば夏は南太平洋から高気圧が押し寄せてきますよね。
秋冬になると少しずつ大陸から高気圧がやってきます。
“大陸育ちの高気圧”は、“海で育った高気圧”と比較すると非常に乾燥しているため、水蒸気の量が少なく、晴れたとき空気が澄んで秋冬の空が高く見えるようになるのです。
また、春夏と秋冬で雲の様子が異なることも空が高く見える理由の1つです。
夏の風物詩である「入道雲」は大きく発達しているので、雲の底が低い位置に存在します。
もちろん、空が見える割合は狭くなるため、空が低く、近い位置に見えるのです。
それに対して、秋冬の「いわし雲」などは高い位置に出現します。
このおかげで、秋冬は空が広く&高く見えるのです。
冬の寒い空の下で空気が澄んでいる場所はどこ?オススメの絶景スポット6選を紹介!
日本初の星空保護区「石垣島星空ファーム」
「石垣島星空ファーム」は、沖縄県石垣島にあり、トータルで星座のうち9割以上にあたる、84星座を観測可能です。
石垣市は、西表石垣国立公園を「星空保護区(ダークスカイ・パーク)」に申請し、今現在は暫定認定中です(2017年9月現在)。
星空保護区とは、優美な星空を保護するための制度で、認定されるには野外で用いる照明のハードな基準をクリアする必要があります。
この「星空保護区」は全世界で85カ所が認定されていますが(同年9月現在)、日本国内には未だにひとつもなく、認定されれば日本初の「星空保護区」になります。
石垣島星空ファームでは、トータルで88星座のうち84星座が観察できる場所として、日本の天文ファンたちの中でも一目を置かれるスポットです。
赤道に近い石垣島では、一般的には南半球でしか観賞することが困難な南十字星を観測できたり、東京では観測できない天野川も確認できます。
また、空気が非常に澄んでいること、ジェット気流による悪影響がなく、大気による揺らぎがないことなど、星がきれいに映る条件が揃っています。
石垣島星空ファームでは、限定スペースで天体観測ができるため、プラネタリウムのような全天パノラマビューの星空が楽しめます。
季節ごとに見える星座が移り変わるため、1年を通して見どころの多い星空スポットです。
✔所在地
沖縄県石垣市石垣147-18-303
✔星空浴ツアー料金
大人3,800円(中学生以上)
子ども2,500円(小学生以上)
※大人1名につき幼児1名無料
✔星空浴ツアー開催時間
21:00〜22:00(1時間程度、予約制)
※時期によって適切な星空観望の時間が異なるため、変更となる場合があります。
星が最も輝いて見える場所「スタービレッジ阿智」
「スタービレッジ阿智」は長野県阿智村に在るので、多い日は一夜にして2,000人ちかい観光客が星空を見るために足を運びます。
空が澄んでいるので都会ではほとんど見ることができない感動の天体観測スポットです。
阿智村は、長野県の南端、岐阜県との県境にあるちっちゃな村ですが、星が最も光り輝いて見える場所として、観光ガイドなどでも人気を博すようになりました。
環境省が公表した全国各地星空継続観察(平成18年度)で、「星が一番輝いて見える場所」の第1位に認められたことだってあります。
「日本一の星空」をキャッチフレーズに、ガイド付きの「星空ナイトツアー」を催すなど、ご当地活性化や観光事業にも意欲的です。
「スタービレッジ阿智」では、2016年より日本国内一の星空とプロジェクションマッピングの共演による「Winter Night Tour」が催されています。
最先端テクノロジーを駆使し、光や映像による躍動的なショーで、開催時期は12月初旬から3月末。
また、4月半ばから10月後半までは、「日本一の星空ナイトツアー」が行なわれます。
街並みの灯りが届かない山頂で、満天の星や季節の星座を堪能することができるツアーで、運が良いと流れ星や天の川が観測できることだってあります。
また、スターコンシェルジュによる星の解説やオリジナルムービー、ジャズの生演奏など、当日によってたくさんのイベントが行われています。
✔所在地
長野県下伊那郡阿智村智里3731-4
✔Winter Night Tour料金
大人・高校生2,200円
小・中学生1,000円
未就学児無料
※イベントによって料金は異なります。
✔Winter Night Tour開催時間
19:00~22:00
※イベントによって時間は異なります。
都内でも星が見える!「夢の島公園」
東京都にも、数少ないですが、星空スポットが存在します。
そのうちの1つが「夢の島公園」です。
夢の島公園は東京都内江東区にある東京都立の公園で、ゴミ処理場を埋め立て、その跡地を整備して造られました。
運河と水路に囲まれた敷地面積43ヘクタールもあるスケールの大きい総合公園です。
広々とした敷地面積で周辺には灯りも多くないので、日が暮れたら都会であることを忘れるほど、肉眼でもきれいな星を観賞することができます。
園内には植物館や展示館、バーベキュー広場などもあり、レジャー施設としても遊べます。
広々とした芝生広場では視界を遮断するものがないため、星空の写真撮影も可能。
24時間開放している公園ですので、夜中のドライブにフラッと立ち寄って、芝生に寝転がりながら星空を見上げるのも一押しです。
✔所在地
東京都江東区夢の島
✔料金
無料
オーロラと星空のコラボが見える「銀河の森天文台」
北海道足寄郡陸別町にある「りくべつ宇宙地球科学館」は、通称「銀河の森天文台」と言われて支持されています。
運が良いとオーロラが観測できることで誰もが知る天文台です。
豊かな自然に囲まれた美しい陸別町は、昭和62年に環境省の「星空の街」に選抜されました。
平成9年には、周辺に光源が僅かで、星空を観賞できる環境であることから「星空にやさしい街10選」にも定められています。
銀河の森天文台は、一般的に開示型天文台においては、日本国内最大級の115m反射望遠鏡を設置している天文台です。
望遠鏡からは惑星は当然のこと、遠方に位置する星雲や星団なども観測できます。
屋上には寝転びながら満天の星を堪能できるよう、マットや椅子が完備されているので、ゆったりした雰囲気で落ち着いて星空が見渡せるでしょう。
また、条件が揃えば、淡く現れる低緯度オーロラが見えたり、晴天の日には明るいうち(午前中)でも恒星が見えたりします。
✔所在地
北海道足寄郡陸別町宇遠別
✔入館料
<昼時間>
4月~9月14:00~18:00、10月~3月13:00~17:00
大人300円、小・中学生200円
<夜時間>
4月~9月18:00~22:30、10月~3月17:00~21:30
大人500円、小・中学生300円
✔営業時間
4月~9月14:00〜22:30
10月~3月13:00〜21:30
※月曜日・火曜日は休館日
冬の寒い空の下で空気が澄んでいる場所⑤:日本星名所三選に選出「野辺山高原」
「南牧村野辺山高原」は、長野県の東部、南牧村に位置します。
「日本星名所三選」にもピックアップされた星空スポットです。
標高1,300mの高さに位置する野辺山高原は、空気が澄んでいることから、天体観測にピッタリな場所で、美しい星空が観測できるスポットとして高い評価を得ています。
TVの番組の企画で行われた日本星名所三選で、「天文学者が選ぶ『日本で一番綺麗な星空ベスト3』」にチョイスされたことから、優美な星空を保護していこうと平成25年に各観光協会が共同宣言に意見の合致しました。
野辺山高原は、天文ファンから「星の聖地」と名付けるほど支持されています。
それは、首都圏から車で2~3時間で通えるアクセスの良さ(交通の利便性)に加え、「山に囲まれていて都市部の光が届かない」「空気中の水蒸気やゴミや埃(ほこり)が少ない」など、星空が美しく見える周辺環境が整っているためです。
野辺山高原で星空を観賞するなら、肉眼で夜空を見上げて星を見る天体観測が一押しです。
澄んだ星空の下で、毛布やシートに寝転がって眺める星座は極上。
標高が高く、夏の夜でも気温が低下するため、防寒対策はしっかりすることが大切です。
✔所在地
長野県南佐久郡南牧村
✔料金
無料
冬の空の特徴は?寒い空気澄んでいる理由はなぜ?秋夏の空の違いは?~まとめ
このページであなたのお悩みは解消されたでしょうか?
冬の空は、どの季節よりも澄んでいるということがわかりましたね。
これは、気象変化だけでなく、冬が湿度が低く乾燥していることも関係しています。
もし、澄んだ冬の青空を堪能したいのであれば、
上記で紹介したスポットに足を運んでみましょう。