寒くなると多く人は「トイレが近くなる・・・」と感じるものですよね。
でも、なぜ寒くなるとトイレが近くなるとのでしょうか?
意外にも、理由(原因)を知っている人は少ないもので、その要因は多岐にわたるものです。
寒いとトイレ近くなるのはなぜ?4つの原因を紹介!
「寒さで交感神経が刺激される!」
特に冬場などの寒い時期は、寒気で交感神経が刺激されると、手と足の血管が縮まって血圧が上がり、腎臓を還流する血液量が増え、尿の産生が増加します。
また同様の理由で膀胱(ぼうこう)が収縮するため、膀胱に尿が溜まりにくくなります。
人間の体は尿が溜まっていくと膀胱の筋が伸び、それを膀胱の壁にある受容器が気付き、脳に信号(合図)を送ります。それに反応した脳は、膀胱にある排尿筋に収縮するよう合図を送ります。
その信号を受信して排尿筋は収縮し、膀胱に圧力をかけ、結果、さらに膀胱の筋が伸び、脳に信号が届けられます。
これが何回も起きると、私達の身体は尿意をもよおしトイレに行きたくなるという仕組みになっています。
これらが原因で、寒くなるとトイレが近くなる人が多くいます。
また、寒さによる心因性ストレスが交感神経を刺激することで、トイレが近くなる原因です。
なので、寒さによる精神的なストレス対策をする必要もあります。
どうでしたか?
このように、寒さによるストレス対策することは大切です。
これによって、交感神経の刺激を防ぎ、結果として、トイレが近くなるのを改善します。
ちなみに、寒さによって「眠気やダル気」を感じるようになると非常に危険な症状の前兆なので注意しましょう。
「カフェインを含む飲料(コーヒー・紅茶・緑茶etc)はNG!」
カフェインは交感神経に刺激を与えるので、腎臓の血管が拡張し、血液ろ過量が増加します。
その増加量に比例して尿の生成量が増加するので、排尿の量や回数が多くなります。
これは、緊張したときに、交感神経が活動しておしっこをしたくなるのと同様仕組です。
また、アルコールも利尿作用が強いので、飲用した水分量以上の水分が排出されます。
水分の多いビールでも、過多に飲み過ぎれば脱水状態になります。
コーヒーや紅茶、緑茶にもカフェインが含まれているので、トイレが近くなります。
日常的にカフェインを含む飲み物を摂取している人は、下記の紅茶の記事を参考にしてみましょう。
トイレが近くなる原因と対策がわかるでしょう。
どうでしたか?
日常的にカフェインを含む飲み物を摂取している人が、いかにトイレが近くなるかが、わかったでしょう。
「発汗による水分の排出量が少ない!」
特に夏場は体温を調節しようと発汗するので、水分が不足しがちになりますが、冬場などの寒い時期は、逆に体内に余分な水分が溜まっていく一方です。
そこで、身体は体内の余分な水分を排出しようとするため、排尿として水分を体外に排出しようとします。
これも、寒くなるとトイレが近くなる理由の一つです。
他にも、寒さは「吐き気・イライラ・冬季鬱」を催す原因にもなるので注意しましょう。
「歳を取った!(加齢のせい!)」
歳を重ねて更年期に入り、身体の前立腺肥大や子宮の位置が下がることにより膀胱(ぼうこう)が圧迫され、尿が溜まりにくくなるため頻尿になります。
そのほか、加齢によって腎臓機能の低下やストレス耐性の低下、緊張状態も理由の一つ。まれに膀胱炎(ぼうこうえん)や膀胱結石などによっても発生することがあるので要注意です。
他にも、加齢はドライアイを招く原因にもなり、特に寒い時期は症状が悪化するので注意しましょう。
寒いとトイレ近くなるのに対策はコレ!4つの対処法を紹介
「カフェインが含まれた飲み物は飲まない!」
コーヒーや紅茶などは、多量のカフェインを含有しています。
なので、利尿作用も強いく、当然のようにトイレが近くなります。
寒い時期に温かい紅茶を飲みたくなりますが、これは危険です。
また、紅茶は必ずしも健康良いとは言い切れないので、極力控えるようにした方がトイレの回数を減らせるでしょう。
「お酒(アルコール)を摂取しない!」
実はお酒に含まれているアルコール分にも強烈な利尿作用があります。
とくに、寒い時期にお酒を飲むとトイレが近くなるでしょう。
また、お酒に酔っている泥酔状態だと、膀胱が緩くなります。
なので、「失禁、お漏らし」をすることもあるので、寒い時期のアルコール摂取は気を付けましょう。
「室内温度を上げて、体を温めておく!」
人は寒さによって交感神経に刺激が与えられると、両手両足などの末端の血管が収縮してしまいます。
すると、体内の血圧が上昇し、腎臓を還流する血液量が増え、尿の産生が増えます。
また同じ理由で膀胱(ぼうこう)が収縮します。
室内にいるときは、なるべく室内温度を上げて、体を温めておくことが大切です。
これによって、ある程度「トイレが近くなる」症状を改善できることもあります。
どうでしたか?
このように、部屋を暖めるちょっとした工夫をするだけで、簡単に「トイレが近くなる」という症状を解決できます。
「インナーパッドを利用する!」
ひと昔前まで「大人用オムツ」というと介護用のビッグサイズの分厚い紙オムツをイメージし、あまり好印象はありませんでした。
近年は、パンツやスパッツなど、インナーに手間なく取り付けるタイプのインナーパッドが多種多様に製品化されています。
インナーパッドは薄くて小さいため、持ち運びが楽で着用しても気にならず、お手洗いへ行くたびに簡単に交換できて便利です。
吸水性に優れ、臭い(悪臭)も気にならないため、不快感を覚えることなく使用できます。
旅行や映画など、お手洗いに長時間行くことができない状況のほか、ささいな外出時に利用できれば、頻尿へのストレスを和らげる役目も果たします。
吸収量によってたくさんの種類があります。
寒い時期にトイレに行く1日の平均回数は?
一般的に寒い時期にトイレに行く1日の平均回数は男女ともに「6回~8回」だと言われています。
もしそれ以上、1日にトイレに行く回数が多いのであれば「頻尿」の可能性があります。
ちなみに、頻尿の目安は「1日8回以上」というのが一般的です。
そもそも「頻尿」とは排尿回数が多く、小まめにお手洗いに行くことで、この原因はさまざまあります。
一般には、寒い時期でも1日8回以上排尿することが頻尿の目安とされています。
ですが、日本泌尿器科学会によると、御手洗いに行く回数が8回未満でも、「尿意が生じる回数が多い」と自分たちが感じれば頻尿であると定義されます。
頻尿は、トイレに向かう頻度が多いため、1回あたりの尿量が少なくなるのが特徴です(糖尿病などが理由の場合、尿量は少なくない)。
夜中にトイレが近くなるのが一番危険!?
通常、夜の時間帯は排尿抑制が働いているため、「トイレに行きたい」と寝覚めることはごく稀なことです。
しかし、冬場などの寒い時期に夜中に尿意で目が覚め、2回以上お手洗いに向かう状態も頻尿といえます。
頻数だけでなく、日中や夜の時間帯の尿意、本人にとって問題となるような尿意があれば頻尿という病気であることを危惧するべきです。
尿意は基本的に、膀胱(ぼうこう)に尿が150~200ミリリットル溜まると感じ始めます。
何かの理由でトイレに行くことができず、もらしてしまうギリギリでは350~600ミリリットルもの尿が滞留しています。
その働きに問題なければ、膀胱はどれだけ尿意を覚えても収縮することなく、尿が漏れることはありません。しかし、頻尿には「何度もトイレに行かないと尿を漏らす」「膀胱(ぼうこう)に尿をためられない」といった症状があるのです。
もちろん、「1日にどれくらい水分を意識的に摂取しているのか?」というのも問題になってくるのですが、
1日に4リットル~6リットルなど、過度に水分を補給しているわけでもないのに、トイレが近くなる人は「頻尿」の可能性があります。
寒い時期になるとトイレに行きたくなる回数が多いのは3つの病気が隠れている?
「糖尿病・心不全」が原因でトイレが近くなる!
頻尿は泌尿器科疾患とは無関係な病気が元凶の場合もあります。
頻尿とは一見関係無しに見える心不全や糖尿病ですが、その症状として頻尿が生じるケースがあります。
糖尿病の主な症状は「のどの渇き」です。血液中の糖分濃度を薄めるためにのどが渇き、水分を摂り入れるのですが、水分摂取量が多くなると必然的に尿量が増えてトイレに行きたいと感じることが増えます。
スポーツして汗を流すわけでもないのにのどが渇くようになったと感じたら気をつけましょう。
心不全は心臓の働きが弱まることで血の巡りが鈍くなり、日中下半身に溜まりやすくなった血液が、夜中に横になることでいっぺんに心臓へと戻ってきます。
そのため、夜間睡眠中に尿意を感じる頻度が多くなるのです。
「心因性頻尿」が原因でトイレが近くなる!
心の不調やストレスによる心身症の1つとして、頻尿(トイレが近くなる)が生じるケースもあります。
膀胱は心理面での影響を感じやすい臓器であり、心因性頻尿は環境に対する強い不安感やプレッシャーが理由で起きます。
幼い子どもは学校や家庭など環境の変化、家庭のしつけなどに対しての緊張や不安で心因性頻尿になります。
成人は受験や就職など大きな行事に対する不安(恐れ)や緊張、成人は仕事の精神的なストレスなどが心因性頻尿の引き金となります。
頻尿の原因が心因性頻尿とわかったときには、泌尿器科よりも精神科や心療内科の受診が良いでしょう。
服薬は抗不安薬や、状況次第で抗うつ薬が効くケースがあります。
また、自分の精神状況や肩の力を抜くための対処方法を理解することも治療として大事になります。
寒さは、イライラ(ストレス)や精神的な不安につながるので、屋内屋外関係なく、防寒対策はしっかりと取りましょう。
心因性頻尿を改善するために、最も効果的なのが「睡眠環境を整える」ということです。
睡眠環境を整えるのは、意外にも簡単にできるので、下記のページを参考にしてみましょう。
どうでしたか?
このように、ちょっとした工夫をするこで、簡単に良質な睡眠がとれます。
そして、結果として心因性頻尿の解決につながります。
「加齢現象」が原因でトイレが近くなる!
加齢現象により膀胱の働きが弱まることで寒い時期にトイレが近くなります。
加齢現象の場合は、上記の病気のような自分で感じることができる症状はありません。
主な症状としては、寒い時期の夜間に起きて頻繁にトイレで排尿したくなることが挙げられます。通常、夜の時間帯の睡眠時は体内の抗利尿ホルモンの作用で排尿抑制がかかっています。
ですが、抗利尿ホルモンが減ると排尿抑制がかからなくなり、夜中に複数回も尿意を感じて目が覚めて起床してしまいます。
加齢によって膀胱が硬くなることが原因で膀胱に尿がためられなくなったり、骨盤内の筋力が劣化したりすることもあります。
しかし、何回もトイレに行くのが面倒だといって飲水量を減らすと脱水症状を引き起こします。
インナーパッド(大人用オムツ)の使用や医療施設の受診、投薬などが必要です。
寒い時期にトイレを我慢するとどんな悪影響があるの?
寒い時期におしっこ(トイレ)を我慢するというのは、誰しもが経験している行為です。
実は、私たちは、夜中に寝ている間もずっとおしっこ(トイレ)を我慢しているのはご存知でしょうか?
しかし、膀胱にトラブルを抱えていたり、トイレに行くのを我慢することが習慣となっているようであれば、膀胱に負荷が掛かるトラブルを招く可能性もあります。
例えて言うなら、おしっこ(トイレ)を我慢ししばらくの間、膀胱(ぼうこう)に尿を溜めてしまうと、膀胱内で大腸菌のようなバクテリアが増殖してしまい、尿路感染症を患ってしまうケースもあります。
それに、おしっこが滞留していなくても尿意を覚えてしまったり、膀胱に尿が膨大に溜まっているのに排尿できない「尿閉」が引き起こすこともあります。
悪くすれば、外尿道括約筋が膀胱を閉めている部分が破裂してしまうという危険性もあります。
そうなると、腹部に尿が漏れてしまい、手術で取り除かないといけなくなります。
なので、寒い時期にトイレが近くなるからと言って、我慢するのは良くないでしょう。
トイレを我慢することは体に良くないですが、寒さを我慢すること自体はダイエットにつながると言われています。
寒いとトイレ近くなるは「良いこと?悪いこと?」
寒いとトイレ近くなることで、体中の老廃物が尿中へ体外に排出する率が高まるので、美容や健康にプラスに働くこともあります。
そして体内の水の循環がスムーズになるので、むくみ(浮腫み)が解消されることです。
高血圧の解消になるのもトイレが近くなるメリット(長所)です。
次に、トイレが近くなることによるデメリット(短所)は下記です。
✔尿量増加でトイレに向かう頻度が増えること、
✔尿から不要物以外に必要とされる栄養素まで体の外に排出されることと、
✔水分補給の目的で液体を飲用しても補給にならないこと
上記の3つです。
トイレが近くなる(回数が増える)と当然、排泄量が摂取量を上回り、身体の液体を失うことで冬のシーズンでも脱水症に陥ることもあります。
また、日常的にトイレに行く回数(頻度)が多くなると、寝不足で眠りの質を下げる状況にも陥ります。
寒いとトイレ近くなるのはなぜ?対策はあるの?1日の平均回数は?~まとめ
このページであなたのお悩みは解消されたでしょうか?
寒いとトイレ近くなるのは、ほとんど生理現象のようなものなので、「薬やサプリメント」で治せるものではありません。
生活習慣や食生活などを改善するだけでも、改善することは可能でしょう。
当サイトで紹介している記事を参考にしてみましょう。
また、寒い時期であまりにもトイレに行く回数が多いのであれば、「頻尿」もしくはそのほかの病気である可能性が高いでしょう。
「さすがにちょっとおかしいかもしれない・・・」と思うのであれば、まずは、泌尿器科に足を運んでみましょう。
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