冬や秋になると少しずつ寒くなってきますよね。
では、寒いときに人間の体はカロリー消費量が多くなると言うのは本当なのでしょうか?
もし、これが本当なのであればダイエットも夏場よりも冬場のほうが効果的ですよね。
では、ページを読み進めてみていきましょう。
寒い時期はカロリー消費量が多いって本当!?
秋冬の寒い季節の方が、カロリー消費量が多いというのは、本当です。
運動やダイエットと聞くと、気温が高く汗をかきやすい夏場が一番だと連想する人も多くいます。
しかし実のところ、人間のと言うのは寒い冬の環境の方が痩せやすく、カロリーを消費し易い構造に出来ています。
恒温動物である人間の体は体温維持しないと生きていけず、体温維持のために使うエネルギー消費が関係しています。
体は体温を一定に維持するためにエネルギーを使っています。
寒い時期にカロリー消費量が多い理由って!?
カロリーというものは水の温度を1℃上昇するのに必要とされるエネルギーで、人間の体温維持にも同様にエネルギーが必要不可欠です。
人間の場合は骨格や体質等で異なりますが、およそ1gの体温を1℃上げるのに1calが必要不可欠になります。
つまり、体重60kgの人の体温を1℃上げるには60kcalを必要とすることになるのです。
したがって、気温が高く「寒い場合」と「暑い場合」では、外気に奪い取られる体温が異なるので、体の体温を維持するのに必要なカロリー数が異なります。
寒ければ寒いほど体温がどんどん失われて行くので、じっとしているだけでもより多くのカロリーが消費されます。
なので、同じダイエット方法や日常生活をしていても、暖かい場所よりも、寒い場所にいるほうが体重が落ちやすく痩せやすい傾向にあります。
また、寒い時期はトイレが近くなるので、デトックスになり、代謝が良くなるという意見もあります。
寒い環境であるほどカロリー消費量が多くダイエットにオススメ?
実は、基礎代謝は暑い季節よりも寒い季節の方が上がります。
よく、夏は暑くて発汗するから、基礎代謝が高いなんてことを口にしている人がいます。
ですが、これは大きな勘違いなのです。
夏は気温が高いので、体温の放出が少なく、消費エネルギー量が減少してきてきます。
基礎代謝量は、冬の季節より10%ほど少なくてすみ、寒い季節ほどカロリーを取らなくてすむ様になってきます。冬場、ウォーミングアップが大切な理由は表面体温が下がり、血管が収縮しているからです。
身体を動かす前に、ウォーミングアップすることで、体をあたため、血管を膨張させ、筋肉に血液を届ける準備を身体がします。
つまり、多少寒い環境でウォーミングアップをしてから有酸素運動(ジョギング、ウォーキング)をしたほうがダイエットに向いており、非常に痩せやすい環境にあるということです。
このように寒い季節の方がダイエットにはもってこいなのです。
そこに、紅茶(アイスティー)や冷たいルイボスティー、ハニーブッシュティーなどを加えることで、よりダイエットサポートになります。
寒いとカロリー消費量が多いから我慢するだけでもダイエットになる?
寒い時期はわずか10分間~15分寒さを我慢するだけで、1時間エクササイズするのと同様のカロリーを消費することが研究に明らかになりました。
オーストラリアの研究によると、体がガクガクと震えるような寒気に身をさらすと、筋肉からアイリスイン、褐色脂肪からFGF21と称されるホルモンが生成されることがわかりました。
これらのホルモンは脂肪細胞に刺激を与えて、体脂肪を燃焼する作用のある褐色脂肪を産み出すといい、研究では、アイリスインとFGF21が、6日という期間かけて肥満体の元である白色脂肪を褐色脂肪に変換することがわかりました。
なお、冷温で体が震えだすのは15度近くからで、10〜15分震え続けると、相応のエクササイズ1時間分と一緒の量のアイリスインが産み出します。
また、ある大学医療センターでの研究により、15〜18度の部屋で10分〜15分ほど寒さを耐えていたところ、1時間くらい有酸素運動した時とほとんど一緒のエネルギーを消費していることが判明しました。
ちなみに、この実験をした人は体脂肪率がきちんと激減していました。
もちろん何事に対してもやりすぎは身体に悪いので、過度に室内温度を下げたり、寒さを長い時間我慢する免疫機能は低下します。
さらに、寒いという感覚は「冬季鬱、寒暖差疲労」などの危険な症状も招くので、無理だけはしないようにしましょう。
寒い環境がカロリー消費量を多くしダイエットに繋がる2つの理由とは!?
人間の体にはホメオスタシス(恒常性)という働きを持ち、これは常に「身体をいつもの状態」に保持しようとする機能のこと。
では、寒い環境にさらされたら、人間の身体はどの様にして恒常性を保とうとするのか?
ふたつの方法があります。
「震えることによる筋肉摩擦はカロリーを消費する!」
寒いとガクガクと震えだす。
これは、身体を細く震わすことによってカラダの内側や筋肉の摩擦で熱を生み出すためです。
熱を生み出すという事は、身体の中でカロリーを消費しているという事。
ガクガク震えることで、人間は体温の恒常性を保とうとしています。
しかし、寒さは恐ろしい「吐き気」や「ドライアイ」、「頻尿」を招きます。
長時間にわたって「寒さを我慢する」ということは危険な側面もあるのです。
「寒い環境は代謝を上げるためにカロリーを消費する!」
寒いと褐色細胞が増える、という研究結果が報告されています。
脂肪と簡単に言っても、実際のところは人間の脂肪細胞は3種類あります。
✔カロリーを消費して熱を発生させる「褐色脂肪組織」
✔ふたつの脂肪組織の性質を持ち合わせた「ベージュ細胞」
✔たくさんの中性脂肪を蓄積する「白色脂肪組織」
一般的に認識されている脂肪は、中性脂肪を蓄積する白色脂肪組織を指しています。
褐色脂肪とベージュ脂肪は、むしろカロリーを消費する働きがあるので、ダイエットの強い味方になります。
寒さに凍えることで褐色脂肪細胞が増加し、その褐色脂肪がカロリーを消耗して体内から熱を生み出し、体温の恒常性をキープするのに重大な役割を担っています。
寒い季節に「消費カロリー」を上げて痩せやすい体を作る方法4選!
「寒い冬こそ朝風呂に入る!」
朝方の風呂(入浴)は危ないという考え方もありますが、身体を温めて新陳代謝を活発にする為には効果のある手段です。
寒い季節は、体温も落ちて、自律神経が下がり、首こり・肩こり・冷えなどに見舞われます。
自律神経がバランスを失うと、両手両足の末端が冷え、不眠(睡眠障害)などに引き起こします。
夜、ぐっすり眠れないと、「冬季うつ病(季節性情動障害)」などを発症させる原因にもなります。
特に、「40℃」の湯船に15分以上入浴すると体は芯からポカポカ温まり、自律神経のバランスも調和されます。
基礎代謝が2倍上がると、1日30分で60分歩いた消費エネルギーに該当します。
「寒い時期は積極的に鍋料理を食べよう!」
鍋は「肉や魚介、野菜、豆腐、きのこ類」など、まとめてたくさんの食材を摂り入れることができます。
例えば、「キュウリ」は低カロリーでダイエットにオススメの野菜です。
実は、鍋は季節を関係無しに、ダイエットに一番重宝されている調理法です。
基礎代謝のアップを心掛けて、暖房もを使わないで鍋を食べれば、さらに代謝アップが望めます。
また、飲み物などにもこだわって代謝を高めましょう。
中でも「ハーブティー」などもダイエットにオススメです。
「寝ながら痩せる!寒さ我慢ダイエットもオススメ!」
人間が持つホメオスタシスの働き(生理現象)によって、寒さを我慢することが体の内側でカロリー消費に繋がります。
それを上手く取り入れたのが、寒い部屋で寝るダイエット方法です。
「17~19度の部屋で睡眠をとると脂肪の燃焼が促進される」という実験結果が、外国の論文で報告されました。
その研究によると、暖房の効いた部屋(室内)で睡眠をとるよりも、寒い部屋(室内)で寝た方が、カロリー消費量が平均7%も増加したことがわかりました。
寒い部屋で生活して、寒い部屋で睡眠をとるだけで、激しい運動をしなくても理論上はカロリーを消費することが出来るのです。
もちろん、危険な注意点があるのも事実です。
「寒い中で歩くと消費カロリーが普段より増えてダイエットになる!」
せっかく基礎代謝が上がる寒い季節なので、外を早歩きで歩きましょう。(ウォーキングまたはジョギングでも可)
ウォーキングをする時間は一日60分くらいが目安と言われますが、それは春の季節・夏の季節の話。
冬は基礎代謝が上昇するので、いつもよりちょっと歩幅を大きくしたり、バス停をひとつ前に下車するなど、日常生活の中で工夫することで、歩く時間ができますし、節約にもなります。
寒いのはダイエットに非常に最適です。
寒い中、ウォーキングすれば、運動効果だけでなく、体温を維持するために身体が働くことで、脂肪を多く消費します。
凍死しないように細心の注意を払い、できるだけ、薄着で有酸素運動(ウォーキング)しましょう。
これは、南極基地の隊員などでも証明されており、南極基地の隊員は、寒さのせいでいつもより2~3倍カロリーを摂りますが、寒さからカロリー消費も多い為、太ったりはしません。
寒いところで仕事するだけで痩せるって本当なの!?
寒いところで仕事すると、脂肪が燃焼されやすく環境であるため、痩せやすいのは間違いないでしょう。
デスクワークなど、「ただ居る」ぐらいでは痩せません。
逆もまた然りで、寒い環境でボサっと立ってるだけで、体に脂肪を生みだせる錬金術が可能な人間はいません。
痩せるという概念は寒さに耐えるのではなく、痩せるには「消費量>摂取量」の差し引きが大切です。
つまり、カロリー消費量がカロリー摂取量を上回らないと、どんな環境でも痩せることはありません。
これは南極でも赤道直下でも絶対に変わらない世界共通の事実です。
例えば、AさんとBさんの2人いたとして、Aさんは南極でウォーキング。
もうBさんはジブチ共和国でウォーキング。
どっちが痩せるかと言えば南極のAさんです。
寒い所で有酸素運動すると確かに痩せやすいのは事実です。
ですが、痩せると言う認識は「消費量>摂取量」であり、寒いところで仕事するとカロリー消費量が多くなり痩せやすいのは事実ですが、「消費量>摂取量」にならない限り痩せることはありません。
カロリー不足は寒さを感じて体調不良を招くから注意も必要!?
人間は恒温動物のため、一定の体温を維持しないと死んでしまいます。
そこで、人間の身体は寒い環境にと体温を少しでも上げるため、体内のエネルギーを消費しようとします。
これは一種の生理現象のようなものです。
そのエネルギーの消費が不足すると、急激な悪寒を感じるようになります。
結論を先に言うと、寒い時はいつもの30%~50%増しのカロリーを摂り入れないと、健康に悪影響があると言う話です。
いつの間にか寒さが、その人のカロリーを奪っています。
自分が気づかない内に、カロリー不足となっているかもしれない危険性もあるのです。
また、人間からだの仕組みは寒い環境に慣れれば、寒さに耐性がつくという研究結果も報告されています。
実験結果によると、人間は寒い環境に1日6時間ほど滞在すると、10日間で体の中の発熱量が増加し、寒さへの耐性が付くという。
つまりこのダイエットもスタート10日間を乗り切れば、それほど寒い環境にいなくても痩せれるということです。
例えば、ダイエットのためだとしても、極寒の真冬をパンツ一丁で過ごすなどといった過激な行動は控えましょう。
寒い時期にダイエットするにしても、くれぐれも風邪はひかないようにご注意が必要です。
寒い冬に「基礎代謝・消費カロリー」が上がらない2つの注意点もある!?
「寒い環境にいる時間が少ないとカロリーは消費されない!」
人間の体の構造は寒いときに基礎代謝を増加させますが、学生や会社員などの一般的な生活を送る人が寒い環境に身を置く時間は十分に短いものです。
例えば、家や職場などの室内は必ず暖房が完備されています。
通勤中には暖房はないですが、厚着をして防寒対策しているのであれば、寒さを覚えても大した影響はありません。
さらに、就寝中には暖かい布団で寝ているので、寒さを感じているのは「顔や頭」だけです。
また、寒い環境に滞在する時間は個人で違いますが、多くても8時間程度でしょう。
人間の24時間(1日)の基礎代謝量は1200kcal~1600kcalぐらいです。
つまり、8時間の基礎代謝の量は凡そ「400kcal~530kcal」くらいでしょう。
寒くなると基礎代謝量が20%増加すると考えると、その量は100kcalほどです。
茶碗1杯のごはんのカロリーは凡そ160kcalになるので、1日に増える消費カロリーは茶碗1杯のお米よりも僅かです。
このレベルの消費カロリーが増加しても、ダイエットの効果を望むことはできません。
脂肪1gのカロリーは7kcalなので、100kcalは14gの脂肪にあたります。
「厚着をして防寒対策するとカロリーは消費されない!」
寒い季節には、多くの人が防寒対策をします。
薄着であれば効果はありますが、しっかりと厚着をして体温が落ちないようにしたら、基礎代謝が上がりません。
外の気温(外気の温度)が低くても、防寒対策によって、服の内側にある空気(温度)は暖かいので、体が体温を失うことはありません。
この結果、熱を生み出そうとする機能も体がしないため、体温維持によるカロリー消費量はほとんどありません。
寒い時期に衣服の外の空気は確かに冷たくても、衣服の中の気温は暑い季節に近いので、当然、カロリーの消費は落ちるでしょう。
寒い時はカロリー消費量が多い?カロリーが不足すると寒さを感じる?~まとめ
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寒いときに人間の体はカロリー消費量が多くなることがわかりましたよね。
つまり、ダイエットも夏場よりも冬場のほうが効果的ということになります。
もし、あなたがダイエットを考えているのであれば、寒い時期にトライしてみるのが良いでしょう。
しかし、過度にやり過ぎてしまうと体調を崩してしまうので、無理しない程度に実践してみましょう。
また、寒さによって体温が低下すると、同時に免疫機能も低下するので風邪やインフルエンザなどの感染症にもかかりやすいので注意しましょう。