冬になると雪が降ると翌日には雪が積もっていますが、外が明るく綺麗に感じることってありますよね。
実は、これはれっきとした自然現象なのです。
では、ページを読み進めて雪が降る日の夜景が明るくて綺麗な理由を知っていきましょう。
また、記事の後半では、綺麗な雪景色を写真で撮影するコツや、雪景色が美しいライトアップスポットについても解説しています。
雪夜景が明るい理由はなぜ?積雪の景色(風景)が綺麗な秘密を紹介!
結論から言えば、雪というのは光を多く反射するものなのです。
そのため月や街灯から放たれている「光」を多く反射するため雪が降る日は夜でも景色が自然と明るくなるのです。
雪がなければ月や街灯から放たれている「弱い光」は吸収されてしまうので、実は、雪の無いときは、雪があるときより夜景が暗いのです。
これは「雪の結晶」にその仕組みがあります。
雪の結晶の色は透明なのですが、顕微鏡などで見てみると雪の結晶は無数の細かい表面が多数の角度に向いています。
このことから、積雪は月や街灯などの「光」を多く反射しており、夜の景色を白く美しく見せます。
つまり、雪の白さ自体がもうすでに甚大な光を反射してピカピカと明るいのです。
雪の夜の明るさや、雪の夜の明るい空を「雪明かり」と呼ぶのはご存知でしょうか?。
街の灯り(街灯、ビルの灯り、家の灯り、車のヘッドライト)は、晴れていれば宇宙へ逃げてしまいます。
でも雪が降ると付の明かりや街の灯り(街灯、民家の灯り、車のヘッドライト)が、降雪や積雪に乱反射して空や景色全体を薄明るくしてくれます。
例えば、雪焼けという言葉がありますね。
実のところ、雪の太陽(日光)の反射率は非常に高いことが証明されており、新雪になると、その光の反射率は90%にもなります。
もちろん古雪(古い雪)でもその反射率は50%以上にもなります。
このように、雪は光を鏡のように反射する『反射板』の働きをします。
しかし、雪焼けは危険な一面もあります。
それは日光(紫外線)も反射してしまうと言う事です。
雪焼けは『小さな懐中電灯』を大量に連続的に照らされ続けて、結果的に、日焼けしてしまうのと同じなのです。
雪の早朝、窓を開けたり、自宅を出て、無性に眩しく感じたことはないでしょうか?
雪は反射板である以上、良くも悪くも多くの光源は反射します。
街のネオンや自動車のライトなど、光源は数限りなくあります。
反射を何回も何回も繰り返しす、雪が降る夜空や夜景ははちょっとだけ赤みがかって明るく見えるのです。
雪国で、光源なんかないように感じる場所でも、ひとつでも光源があれば、雪が光を反射するので、真っ暗闇にはなりにくい傾向にあります。
夜空がピカピカ明るいと、「あぁ、雪降ってるのか」と思うことでしょう。
また、冬は雪だけでなく、雲もとっても綺麗(キレイ)で美しいものです。
下記のページを少し覗いて「冬に現れるきれいな雲」について参考にしてみましょう。
雪夜景の明るい景色を写真撮影するときの7つの方法(コツ)とは?
「外(室外)に出て景色を撮りましょう!」
フラッシュで写る雪(降雪)はカメラの手前数メートルの距離。
つまり、フラッシュの光が届く距離です。
ここに雪(降雪)が入って来なければ、どれほどカメラのフラッシュを発光させていても美しい雪は写真に写りません。
雪(降雪)を撮りたいのであれば「外に出る」もしくは、「屋根のある場所ならギリギリまで近づいて」撮影しましょう。
しかし、外で撮影する際は注意点があります。
それは「寒さによる」悪影響です。
冬に外での撮影を考えているのであれば、必ず下記のページを少し覗いて参考にしてみましょう。
「被写体からは離れて撮ろう!」
降っている雪(降雪)を写真で写すためには、被写体とカメラとの間に雪がたくさん降りしきっている条件が大切です。
被写体に接近しすぎてしまうと、カメラとの間に雪(降雪)がほとんど入らないため、物理的に雪(降雪)はカメラに写りません。
また、距離を近づきすぎるとカメラのフラッシュも被写体に届いてしまうので、
陰が強く出た今ひとつな写り方になってしまうケースもあります。
アップで雪を撮りたいような場合は雪に近づくよりも、
ちょっと離れて望遠レンズで狙った方が写真を撮る場合は効果的です。
「シャワーキャップで雪を防ごう!」
カメラは精密電子機器なので水には注意することが大切ですが、激しい雨と比較したらまだ良い方です。
原則として雪(降雪)を絶対にカメラに侵入させないことです。
そこで、シャワーキャップを被せて写真の撮影すれば、たとえ吹雪の中でもとても安心に撮影ができます。
シャワーキャップに限らず、透明のものであるならカバー越しにストロボを打っても問題ないでしょう。
また、雪(降雪)がカメラに侵入してきたとしても、
雪で湿る前にタオルで水気を拭いたり、カメラのボタン周りはティッシュの角を捻じって「こより」を作り、水分を吸い取ったりすれば基本的には大丈夫です。
ただし、大雪(吹雪)のなかでレンズ交換するのはお勧めできません。
ミラーボックスの中に雪が侵入して濡れると取り返しがつきません。
雪の撮影はズームレンズが便利ですね。
カメラ、レンズ、ストロボが防滴仕様ならこれくらい濡れても、軽く拭く程度で何の問題もありません。
「フラッシュONで雪景色を撮ろう!」
雪が降っている場合、肉眼ではしっかりと雪が確認できますが、いつも通りの感覚で雪景色の写真を撮るといまひとつパッとしないモヤッとした感じの写真になります。
すごく雪が降っているのにも関わらず、撮影しても美しい雪が全然写らないのは、雪の日のあるある写真です。
ところがカメラのフラッシュを強制発光させると雪が美しく写ります。
特に、フラッシュ(ストロボ)を強制発光させると、カメラのフラッシュの光がしっかりと届く範囲(基本的にカメラから数メートル)の雪がとっても明るく、ピタっと止って見えるので写真にもバッチリ写ります。
しかも雪景色の遠くにピントを合わせることで、カメラから数メートルの近距離はピントが合っていな距離になるので、小さな雪(降雪)の一つ一つが水晶玉のように美しく写ります。
また、冬は雪だけでなく、「空模様」も美しくなるので、冬の空もシャッターチャンスの一つです。
下記のページを少し覗いて参考にしてみましょう。
「フラッシュを使うならF値は小さめがおすすめ!」
フラッシュに照らされる雪(積雪と降雪)は、レンズの至近距離にあるボケて写った雪です。
この前ボケが大きいほど、カメラで撮影したときに写真に写る雪の粒(積雪と降雪)は大きくなります。
ですから、雪の粒を大きく映るように撮りたいなら前ボケが大きくなる設定、つまるところ、F値を低めに設定して写真を撮るのがオススメです。
「プラス補正で撮ってみよう」
カメラは真っ白なものはグレーに近い暗めの明るさで撮るように設計されているため、普通に雪(積雪)を写真に撮ると純白の真っ白な雪景色は、グレー(鼠色)のようなどんよりしたくらい世界として映し出されてしまいます。
そこで、雪景色が撮影時に暗く写ってしまった分、帳尻を合わせるために明るくするのが露出補正。
一面の銀世界なら一思いに+1.7~2.0くらいプラス補正(露出補正)するぐらいが丁度良いでしょう。
ただし、露出補正を過度にやり過ぎると、せっかくの雪景色が白飛びしてしまう場合もあるので、不安なら露出ブラケットで何パターンかカメラで撮っておくと良いでしょう。
「逆光で雪面を見てみよう」
雪(積雪と降雪)は基本的に氷の結晶で構築されているので、北国の乾いた雪(積雪と降雪)ならカメラで逆光気味に雪面の写真を狙ってみるとキラキラして美しく見えるポイントがあるはず。
寒い地方に足を運んだら雪面に顔を近づけて見ると良いことがあるかもしれませんね。
特に「北海道や秋田や青森や岩手」などの雪が多い地域は雪景色は、月や街灯の光を反射して景色がキラキラ輝いています。
雪夜景の明るい景色が楽しめる「絶景ライトアップスポット5選」を紹介!
「青い池ライトアップ(北海道)」
美しいく光コバルトブルーとサファイア色に輝く水と立ち枯れたカラマツの風景(雪景色)が、イルミネーションのように幻想的な北海道美瑛町の青い池。
Apple社のMacBookProの壁紙に使用され、世間でも一躍有名になったスポットです。
ここ最近大勢がSNSで写真を投稿しており、雪景色とともに観光名所としても認知されています。
湖面に雪が降り積もり、繊細さと儚さを演出させている時期。
夜に開催される青い池のライトアップは幻想的で圧巻の美しさです。
10分の短いストーリーが表現され、多岐に及ぶ照明のパターンを堪能できます。
北海道の夜は氷点下10℃を下回ることも日常的なので、防寒対策を万全にして足を運ぶのが良いでしょう。
「大内宿雪まつり(福島)」
豪雪地帯となっている「江戸時代から続く宿場町」、福島県の大内宿では大内宿雪まつり」が催されます。
かやぶき屋根にはこんもり雪(積雪)が積もり、和太鼓の演奏、時代風俗の仮装大会などセレモニーなど、楽しいイベントが目白押し。
夜にはお手製の雪灯篭(ゆきとうろう)に灯りがともり、空には打ち上げ花火が上がります。
華麗な里山、江戸時代に迷い込んだような幻想的な町並み、温かみのある優しい夜の雪景色にいると、極寒でも不思議と心が温まります。
「貴船神社(京都)」
今冬に京都へと足を運ぶ予定のある人は「土曜日に雪が降れば、貴船神社へ」と念頭においてください。
毎年、1月19日~2月23日の間の土曜日、ほどよい積雪や降雪がある日のみですが、京都の貴船神社ではイルミネーション(ライトアップ)が実施されます。
開催が確定したら貴船神社の公式サイト、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)等で、その日の午後3時に情報発信されているので、小まめにチェックしましょう。
また、京都市内は雪(降雪・積雪)が少なくても、京都の奥座敷である貴船では積もっていることが殆どです。
春日灯篭の連なっている石段の参道は純白な雪(積雪)が降り積もり、息を飲むほど美しく幻想的。
この純日本的な夜の雪風景は、一回でも見たら心に刻まれることでしょう。
「湯西川温泉かまくら祭(栃木)」
湯西川温泉かまくら祭は、日本夜景遺産にも認定されている湯西川温泉の冬の季節の風物詩でもあります。
そのスケールや内容は例年進化を続けているので観光客を飽きさせません。
大きな雪の滑り台、人の入ることが出来る巨大なかまくらや、「かまくらバーベキュー」といった出店もあり、温泉郷全体が雪景色を活かした大規模な催しで、観光客の笑顔で溢れています。
中でも地元の方たちが完成させた小さなかまくらは見る価値ありです。
夜は中にロウソクが灯り、数百個の小さなかまくらが、純白の世界に暖かな光の道を作り出し不思議で幻想的な風景になります。
「兼六園(石川)」
四季折々の優美さを見せる日本三名園の1つである名勝 兼六園。
日本海側からの風が冷たい金沢の寒い季節、雪化粧をした兼六園を綺麗に彩るライトアップ「金沢城・兼六園四季物語冬の段」が2月1日より催されます。
金沢の冬の風物詩である「雪吊り」を実施された木々が、気品のある印象の美しさを演出。
大規模なライトアップでは感じられることが困難な、厳か(おごそか)で凛とした日本的な優美さを感じさせてくれます。
幽玄な夜の庭園散策を楽しんで見るのも良いでしょう。
雪夜景は明るいけど外が静寂のはなぜ?
冬の季節、特に雪が降っていると、屋外が普段より「シンシン」と静かに感じますね。
視覚的な効果や寒気などによる感覚のせい以外にも、実際に気温が低い極寒の日や雪(積雪・降雪)の日には本当に音が響きにくく、静かになるのです。
物が震えることで空気(大気)が振動し、その振動が主に鼓膜に届くことで人は初めて「音」として認識します。
それが、私たち人間の耳に音として聞こえるメカニズムです。
しかし、雪が降ったり積もったりすると(降雪・積雪によって)、雪が空気の振動を吸い込んでしまうので、その分だけ遠くまで音が私たちの耳に届かなくなります。
これが、雪の日は静かに思う理由です。
では、どういう理由から雪が空気の振動を吸い込んでしまうのでしょうか?
その秘密(理屈)は、雪の結晶の形にあることがわかっています。
あなたも写真(画像)やモチーフ(イラスト)で見たことがあるように、雪の結晶は八角形や六角形、更には色んな複雑な形をしています。
あの雪結晶の隙間の部分に、日常的に発生している音の振動が閉じ込められてしまい、遠くまで音が届かなくなってしまいます。
雪は条件によっては80%以上の音を吸い込んでしまうので「雪が降る日はなんだか静かだ・・・」と感じるのです。
雪が積もっているとき(積雪の日のとき)には、特に、いつもは地面などに反射しながら遠くまで響いている音(音の振動)は、ほとんどすべて雪(積雪や降雪)に吸収されています。
騒音にもなりかねない、電車の音でさえ聞こえにくくなることもあるほど雪の吸音性は優秀なのです。
しかし一方で、非常に冷え込んだ日や雪が降り積もった時にいつもより遠い場所からハッキリと音が耳に聞こえてくることもあります。
この正体は「沖に出た船の音」や「遠くの列車の音」です。
これは、音がより冷たい空気に向かって進行することで起こる現象です。
普通は上空へ向かうはずの音が、放射冷却や雪(降雪・積雪)によって、上空より冷やされた地表近くの空気に向かって進行するために、地上で生活している私たちの耳にも届きやすくなります。
毎日何となく聞き流しているような音も、上記のように自然現象の仕組みのもと、私たちの耳に届いています。
雪夜景が明るい理由は?写真撮影のコツは?ライトアップスポットは?~まとめ
このページであなたのお悩みは解消されたでしょうか?
この記事でわかるように雪は光を反射する性質があるため、
雪が積もっている日は夜でも明るくキレイに感じるものです。
そして、光を反射する積雪を利用したライトアップスポットもこの記事で紹介しているので、興味があれば足を運んでみましょう。
ですが、光が反射する性質は必ずしも良いことばかりではありません。
雪は直射日光も反射するために、日焼けの原因にもなってしまいます。
日焼けしやすい肌質の人は夏だけでなく、冬の雪が降る日は注意しましょう。